管理栄養士の活動

当園は熊本県合志市にある厚生労働省直轄のハンセン病療養所です。令和7年11月現在の入所者数は100名、平均年齢87.3歳となっています。入所者の高齢化に伴い形態調整食の需要は増大し、必要エネルギー量は減少しています。ハンセン病療養所は病院とは違い、入退院がなく入所者がそのまま高齢化する為、約束食事箋も入所者に合わせて随時改訂していく必要があります。
当園は令和6年4月に約束食事箋の改訂を行いました。またそれに合わせて、献立のサイクルを1年から1ヶ月へ変更しました。1ヶ月サイクルの方が約束食事箋改訂に伴う業務量を減らすことができます。図1のように1年サイクルでは約束食事箋改訂に伴う調整が1年通して必要となり、加えて新たな課題や入所者の意見に基づく改良業務が積み上がっていきます。一方で1ヶ月サイクルは変更した翌月からは約束食事箋改訂に伴う調整は基本的に不要となり、1年サイクルの方が比較すると業務量は少なくなります。
図2は1年と1ヶ月サイクルの特徴を表しています。当園では看護師や介護員の見守り・介助の下、お餅や団子、刺身、牡蠣フライなどの人気メニューを提供し続けています。また、不人気・定番料理を外して希望料理、お楽しみデザート(月1回提供する特別感のあるデザート)などへと入れ替えています(図3)。刺身は提供2、3時間前に個包装で納品された新鮮なもの、牡蠣フライは冷凍の既製品を使用し、より衛生面に配慮し提供しています。また入所者から食事の意見を頂いた際、献立サイクルが1年であれば必ずしも翌月から反映できるとは限りませんが、1ヶ月であれば翌月から反映できます。
献立サイクル変更から半年後の嗜好調査の結果では食事満足度「やや満足」以上の割合が16.6%増加しました(令和5年44.8%→令和6年61.4%)。
入所者の意見をより早く反映できるようになった事で入所者や入所者に近い看護師・介護員とも食を通じたコミュニケーションが図れ、満足度向上に繋がったと考えます。今後は、入所者個々の嗜好や食生活の情報を形にした入所者主体の献立へよりシフトさせる必要があると感じています。













